琵琶嶋神社と弁財天




瀬戸神社の鳥居を出て正面、平潟湾に突き出た堤の先端に円形の琵琶島に琵琶嶋神社が鎮座します。
琵琶嶋神社は、瀬戸神社の摂社とされます。
(神社の境内にある小さな神社を摂社・末社と呼び、その中で規模の大きなものや鎮座の由緒の深いものが摂社です。)

源頼朝が、伊豆三島明神を勧請して瀬戸神社を創祀した時に、妻の政子が竹生島弁財天を遷祀したものと伝へられます。
祭神は、市杵島姫神命ですが、この神さまは、古く神仏習合の時代には弁財天として信仰され、今日でも「弁天さま」と親しまれてゐます。
古くこの琵琶嶋神社に祀られてゐた御神像(現在、市指定文化財)は、立姿の像であることから、立身弁財天と呼ばれ、頼朝・政子の立身出世と重ねて、身を立てる御神徳があるとされてきました。



弁財天は古代インドに起原のある「水の神」であり、またせせらぎや波の音から「音楽の神」ともされます。
琵琶嶋弁財天では特に琵琶といふ楽器にも因み、音楽芸能の神、また海辺の舟寄から商売蓄財の神との信仰も生まれました。

神社には弁財天神札の古版木として「八臂弁財天」の仏教的お姿のものと、「市杵島姫神」の神道的お姿のものの二面を伝へてゐます。